活動報告

シンガポールの国際学会で千葉県の自宅死亡と地域資源の関係性についての発表をしてきました!三保健

2026.03.09

こんにちは!研究員の三保健です。

2026年2月27日、シンガポールで開催された 29th EAFONS 2026 にて、研究発表をしてきました。

今回の演題は、
Home Death and Regional Medical Resources in Japan: Findings from a Cross-Sectional Study in Chiba Prefecture
 (Ken Miho, Shinichirou Yokota)
でした。

日本語では、
「日本における自宅死亡と地域医療資源の関連―千葉県を対象とした横断研究―」
というタイトルになります。

EAFONSは、アジアを中心とした看護学研究者が集い、研究成果を共有し、議論を深める国際学会です。
今回の参加は2回目でしたが、このような国際的な場で研究を発表できたことは、とても貴重な経験になりました。

今回の研究では、日本における自宅死亡地域の医療資源との関連について、千葉県の市町村郡を対象に横断的に分析しました。

高齢化が進む中で、住み慣れた地域で最期を迎えることを支える医療・看護体制の整備は、重要な課題となっています。

本研究では、地域ごとの医療資源、財政状況、住環境の違いが、自宅死亡の状況とどのように関係しているのかを検討しました。

千葉県は、都市部から郊外部まで多様な地域特性を有しており、「日本の縮図」ともいわれる地域です。そのため、日本における地域差を反映しやすいフィールドであると考え、分析対象としました。

相関係数という関連の強さを示す指標を見ると、図中の表に示した Pearson’s correlation coefficient において、可住地人口密度が高いこと、住居数が多いこと、在宅療養支援診療所や往診を実施する診療所が多いこと、さらに訪問歯科診療資源が多いことなどが、自宅死亡割合と比較的強い正の関連を示していました。

今回の発表における分析では、1対1の関係性を探ったのみにとどまりますので因果関係までは言えませんが、これらの要因の整備が今後の自宅死亡率の向上に寄与する可能性があります。

発表を通して、参加した研究者の方々と意見交換を行う中で、国外の視点から日本の地域包括ケアや在宅医療の特徴をあらためて見つめ直す機会にもなりました。

また、シンガポールでの学会参加は、研究発表そのものに加えて、フィリピンやベトナムなど、さまざまな国・地域の研究者による発表に触れられたことも大きな学びとなりました。

今回の経験を今後の研究活動にも活かしながら、地域医療や在宅ケアに関する研究をさらに深めていきたいと思います。

会場のカンファレンスセンターのある国立シンガポール大での記念撮影